Godzilla

2014年7月29日 日常
この週末に見たGodzillaの批評

総評:面白くないとは言わないけど、これは、ゴジラではない。

○怪物であって怪獣にはなれなかった。
これは怪物(モンスター)映画であって怪獣映画ではなかった。
見てる面白さが怪獣映画のそれではなく、キングコングや宇宙戦争と同じ。
エンディングや博士の名前などゴジラを意識しているシーンはあるが、あくまで意識していることを見せただけで、作品の雰囲気は怪獣映画になっていない。
まあ期待してなかったけど、想定を超えなかった。

○メッセージの違い
今回のGodzillaが支持する意見は「ヒロシマの犠牲者の方はゴメンなさい。でも水爆実験は間違ってなかったんだ。」ってメッセージ。
それが正しいかどうかはここで話す内容ではないので深くは突っ込まない。
しかし、元々、ゴジラとは水爆実験への批判から生まれた怪獣であり、傲慢な人間を戒める破壊の象徴的存在であり、水爆実験を肯定するものである。
この存在意義が逆転してしまっていることについては批判したい。初代「ゴジラ」の製作に携わった人々を冒涜している。
このGodzillaは、誕生から既にゴジラではない何かでしかない。

○ただのハリウッド映画としての魅力
ただのモンスター映画としてGodzillaを見たら迫力があって良い映画だろう。
しかし、ストーリーがベタベタなうえに、矛盾がゴロゴロしてるから、冷静に見ると、中身の無い金で作られた映像の塊でしかない。
代表的な点をいくつか書き出してみる。
(以下ネタバレを含むため気になる人は見ないことを推奨する)



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△日本の民家と学校
現代の日本の家には見えない。○○時代の貴族の家のミニチュアでも見ているような、無知なアメリカ人がイメージしそうな日本。
しかも何故か日本語が混ざることもあるが、日本人同士も英語で会話したりと中途半端。

△ムートー
虫かっ!?わかりやすい米型モンスター。
モンハンにいそう。設定がよくわからない。

△Godzilla
まるでゴリラ。
直立二足歩行にはなったが、人型の怪獣ではなく、ゴリラの怪物。
熱線も、光線というよりは青い火を吐いているだけ。
前作のティラノサウルスよりはよっぽど怪獣だが、まだゴジラには程遠い。

△無駄なLOVE
濃厚なキスシーンはHollywoodの象徴。
平和なKissに始まって、ハッピーエンドのKissに終わる。
ただ、怪獣映画にキスシーンは要らない。
キスシーン無いと売れないんですかね?

△薄いストーリー
設定や経緯の説明などの準備もそこそこに本編に入っていく早漏物語。
ストーリーに入り込めないうえに、矛盾だらけで焦る。
人間が現代の技術で5分間でできることには限界があるし、ただ暴れただけのゴジラが何故称賛されるのか、わけがわからない。
全体の展開も危機を切り抜けてハッピーエンドという捻りも何も無いアメリカ人が好きそうな定番。
全世界でヒットとか絶対嘘。全米で大人気とかは納得する。日本だけでなく欧州でも怪しい。

△ケン ワタナベ
ゴジラの発音が完璧。でももうお腹いっぱい。
日本に関するハリウッド映画になると必ず入ってくるのはやめていただきたい。
もう少し「芹澤博士」っぽい配役はなかったんですかね。
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何も考えずに見ると「オーッ」てなるから、頭の悪い人か、ちょっと疲れている人が見ると良いよ。(酷い)

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