【レガシー】BUG Delver【デッキ解説】
2014年4月5日 MTGデッキ紹介【レガシー】BUG Delverとは、秘密を掘り下げる者やタルモゴイフといった1〜2マナ域の速いクロックを展開し、Hymn to Tourachや思考囲いといった手札破壊呪文、目くらましやForce of Willといった打ち消し呪文と不毛の大地によって相手の行動を阻害して殴りきる、クロックパーミッションデッキです。
これらの妨害手段により、対戦相手は4マナ以上の呪文を使用することが難しくなり、3マナ以下の呪文であっても、致命的なものはForce of Willにより阻まれ、パーマネントであれば突然の衰微によって打ち消されることなく壊すことができます。
RUG Delverの様に最後の数点を火力によって削り取ることはできませんが、死儀礼のシャーマンによって戦闘に因らずにライフを攻めることも可能です。
主なシナジーは、
○早いクロック+妨害手段
1〜2T目に展開できるクロックを、打ち消し呪文・手札破壊呪文・除去で守り、ライフを攻めることによって、対戦相手のデッキが十分に機能する前に速やかに勝ちきることができます。
展開さえしてしまえば、目くらましはノーリスクの打ち消し呪文になり、Force of Willはあらゆる危険を排除してくれます。
相手が抱えた有効牌をたった二マナで二枚も叩き落とすHymn to Tourachも強烈なリソース否定です。
辛うじてそれらの妨害をすり抜けて相手の場に出た3マナ以下のパーマネントも突然の衰微の前には成す術なく破壊されていきます。
それらの妨害手段に守られたクロックが速やかに対戦相手のライフを削る、これがBUG Delverの基本的な戦略であり、強みです。
○不毛の大地+目くらまし+α
テンポデッキお馴染みのシナジーで、お互いの土地を壊すことで、0マナでキャストできるが相手に1マナを要求するだけの目くらましに、確定カウンターの価値を与えることができます。
RUG Delverではもみ消しも併用して土地を攻めることが多いですが、BUG Delverにおいては、RUG Dlverよりもマナ域が僅かに重いため序盤にもみ消しを構え難いことや、目くらましをケアして展開しなかったハンドをHymn等の手札破壊により奪い取ることができるので、あまり採用されません。
○手札破壊&ドロースペル+タルモゴイフ&死儀礼のシャーマン
手札破壊とドロースペルにより積極的に墓地を貯めることで、ハンドを整えたり、相手のハンドを攻めるながら、タルモゴイフのサイズアップと、死儀礼のシャーマンの活用が可能になります。
では苦手とするものは何か、
○軽量除去、全体除去
剣を鍬にや終末など、必要マナが1マナと軽く、妨害の難しい除去を苦手とします。
これらの除去はその軽さ故に目くらましが効かず、手札破壊呪文で落とすか、Force of Willによって打ち消す必要があります。
しかし、Force of Willではクロックを守る為に2枚のハンドを消費する必要があり、Hymn to Tourachでは確実性がありません。
妨害が難しい除去により、大事なクロックを止められてしまうと、速やかに勝つことができなくなってしまいます。
それらの除去単体だけでなく、瞬唱の魔道士による除去の使いまわしから、至高の評決による打ち消し不能な除去、悪意の大梟による疑似的な除去も同様に苦手とします。
特に悪意の大梟は、2マナと軽いため目くらましにかかりにくく、場に出た時点で相手がアドバンテージを得ることが確定したうえで接死により相打ち若しくは除去の使用を要求してきます。
BUG Delverにはアドバンテージを取るカードが不確実なHymn to Tourachしかなく、除去と同時にアドバンテージを得る悪意の大梟は特に苦手なカードと言えるでしょう。
○より強力なビートダウン
デッキとして苦手なアーキタイプは、Jundやマーフォーク、マーヴェリックの様な、特化したビートダウンです。
カウンターによって守りきれない程の除去と生物を抱えるJund、ロードの能力により島渡りを得て右肩上がりにサイズが上昇していくマーフォーク、聖遺の騎士やルーンの母等の良質な生物に固められたマーヴェリック。
これらのデッキに対しては、カウンターが腐りやすく、除去や生物の質で負けているため、双方の有効牌の枚数に差があり、不利となります。
サイドボード後に不要なカウンターを整理して、除去等を追加することで対等に戦うことができますが、やはり本質的なカードの強さに差があるので有利とまではいきません。
以上を踏まえて自分のBUG Delverを見てみます
==メインボード(60)==
クリーチャー(14)
4-秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
4-死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
4-タルモゴイフ/Tarmogoyf
2-真の名の宿敵/True-Name Nemesis
インスタント(19)
4-渦まく知識/Brainstorm
2-呪文貫き/Spell Pierce
4-目くらまし/Daze
4-突然の衰微/Abrupt Decay
1-四肢切断/Dismember
4-Force of Will
ソーサリー(8)
4-思案/Ponder
4-Hymn to Tourach
エンチャント(0)
プレインズウォーカー(0)
アーティファクト(0)
土地(19)
4-Underground Sea
2-Bayou
1-Tropical Island
4-汚染された三角州/Polluted Delta
2-霧深い雨林/Misty Rainforest
2-新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
4-不毛の大地/Wasteland
==サイドボード(15)==
1-真の名の宿敵/True-Name Nemesis
2-ゴルガリの魔除け/Golgari Charm
1-見栄え損ない/Disfigure
1-クローサの掌握/Krosan Grip
3-思考囲い/Thoughtseize
1-大渦の脈動/Malestrom Pulse
1-森の知恵/Sylvan Library
2-ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil
2-墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
1-梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
この構成の特徴は、
1.真の名の宿敵の採用
2.呪文貫き×2の追加
3.土地の1枚減
です。
1.真の名の宿敵の採用
これは、このカードが発表された直後から、このカードはBUG Delverが待っていた待望の一枚だと感じていたため採用しました。
そう感じた理由は、以前からBUG Delverに持っていた疑問を全て解決したからです。
墓地への依存性が高く墓地対策に非常に弱いこと。一般的に追加で採用されていた墓忍びは着地ターンが遅く、コントロールデッキが多用する精神を刻む者、ジェイスに弱いこと。BUG DelverにRUG Delverにおける敏捷なマングースのような除去耐性の高い生物がいないこと。
これらを解決した真の名の宿敵は、仮にメタゲーム(ゴルガリの魔除けや盲信的迫害の蔓延)により厳しい状況にあってもBUG Delverというデッキにマッチしていると考えて採用しました。
採用にあたり、最大の難点は色拘束でした。
Hymn to Tourachや突然の衰微との共存は難しいかとも考えましたが、実際にプレイしたところ、場に出ないこともありますが、そもそも2マナしか用意できない場合や、マナとしてよりも土地破壊呪文のように使う不毛の大地を含む場合が殆どで、それ以外では可能性としてBayouが2枚とも場に出ているという稀有な状況しか存在しないため、色拘束の問題はないという結論に至りました。
苦手なビートダウンにも除去やブロッカーを無視して攻撃できるので、最後の一押しに有効。対コントロールでも、基本的に全体除去しか対処方法がないため、単体で殴りきることも少なくありません。対コンボにおいても、青いカードであることは、Force of Willのコストに必要な青いカードの枚数が少ないBUG Delverでは重要です。
墓忍びのような爆発力はありませんが、汎用性の高い優良なクロックと言えます。
2.呪文貫き×2の追加
前述した様に、軽量除去を苦手とするため、目くらましにかからない様な剣を鍬にや、秘密を掘り下げる者をバウンスする精神を刻む者、ジェイスや、生物を除去したうえでPWがのこるヴェールのリリアナ等に対処する為に2枚の呪文貫きを採用しています。
主に遅めのコントロール対策として採用していて、1T目に展開ができていれば、2T目の(目くらましをケアした)剣を鍬にを1-1交換でカウンターできるため、相手がBUG Delverでは採用率の低い呪文貫きを意識せずに行動した場合にはとても効果的です。
また、軽量生物が多いとは言え、2〜3マナ域にも生物がいるため、目くらましをノーリスクで使用できるタイミングは限られてしまうことが多いです。ハンドのクロックがタルモゴイフだけである場合等に1T目の挙動として呪文貫き構えから入り、相手の行動を阻害しながら自分の展開を阻害することがないというのも強みです。
不毛の大地との相性も良く、対コントロールだけでなく対コンボでも活躍するため、無駄になり難いカードです。
3.土地の1枚減
これは最初は20枚でプレイしていたところ、フラッドしやすく、死儀礼によるマナサポートと8枚のドロースペルを前提とした場合、RUG Delverの18枚を基準に、+1枚で回るのではないかと感じて減らしました。
実際、青マナ(アクセスが14枚)が少し足りないと感じることはありますが、また、個々のプレイングや好みの差もあるので一概には言えませんが、土地の総枚数は19枚で問題無いと思います。(青マナ源を増やすため、Bayou→フェッチの変更も要検討か)
以上、BUG Delverの解説でした。サイドボードは個人差が大きいのでメインボードのみの解説としました。
良くも悪くも「丸い」デッキで、どんな相手にも完全な不利がなく、勝ちに繋がるチャンスのあるデッキなので、レガシー初心者やレガシーを広く楽しみたい方にオススメします。
興味を持ったら是非一度使ってみて下さい。レガシーの奥深さと、それらに広く対処するBUG Delverの強さと楽しさがわかると思います。
これらの妨害手段により、対戦相手は4マナ以上の呪文を使用することが難しくなり、3マナ以下の呪文であっても、致命的なものはForce of Willにより阻まれ、パーマネントであれば突然の衰微によって打ち消されることなく壊すことができます。
RUG Delverの様に最後の数点を火力によって削り取ることはできませんが、死儀礼のシャーマンによって戦闘に因らずにライフを攻めることも可能です。
主なシナジーは、
○早いクロック+妨害手段
1〜2T目に展開できるクロックを、打ち消し呪文・手札破壊呪文・除去で守り、ライフを攻めることによって、対戦相手のデッキが十分に機能する前に速やかに勝ちきることができます。
展開さえしてしまえば、目くらましはノーリスクの打ち消し呪文になり、Force of Willはあらゆる危険を排除してくれます。
相手が抱えた有効牌をたった二マナで二枚も叩き落とすHymn to Tourachも強烈なリソース否定です。
辛うじてそれらの妨害をすり抜けて相手の場に出た3マナ以下のパーマネントも突然の衰微の前には成す術なく破壊されていきます。
それらの妨害手段に守られたクロックが速やかに対戦相手のライフを削る、これがBUG Delverの基本的な戦略であり、強みです。
○不毛の大地+目くらまし+α
テンポデッキお馴染みのシナジーで、お互いの土地を壊すことで、0マナでキャストできるが相手に1マナを要求するだけの目くらましに、確定カウンターの価値を与えることができます。
RUG Delverではもみ消しも併用して土地を攻めることが多いですが、BUG Delverにおいては、RUG Dlverよりもマナ域が僅かに重いため序盤にもみ消しを構え難いことや、目くらましをケアして展開しなかったハンドをHymn等の手札破壊により奪い取ることができるので、あまり採用されません。
○手札破壊&ドロースペル+タルモゴイフ&死儀礼のシャーマン
手札破壊とドロースペルにより積極的に墓地を貯めることで、ハンドを整えたり、相手のハンドを攻めるながら、タルモゴイフのサイズアップと、死儀礼のシャーマンの活用が可能になります。
では苦手とするものは何か、
○軽量除去、全体除去
剣を鍬にや終末など、必要マナが1マナと軽く、妨害の難しい除去を苦手とします。
これらの除去はその軽さ故に目くらましが効かず、手札破壊呪文で落とすか、Force of Willによって打ち消す必要があります。
しかし、Force of Willではクロックを守る為に2枚のハンドを消費する必要があり、Hymn to Tourachでは確実性がありません。
妨害が難しい除去により、大事なクロックを止められてしまうと、速やかに勝つことができなくなってしまいます。
それらの除去単体だけでなく、瞬唱の魔道士による除去の使いまわしから、至高の評決による打ち消し不能な除去、悪意の大梟による疑似的な除去も同様に苦手とします。
特に悪意の大梟は、2マナと軽いため目くらましにかかりにくく、場に出た時点で相手がアドバンテージを得ることが確定したうえで接死により相打ち若しくは除去の使用を要求してきます。
BUG Delverにはアドバンテージを取るカードが不確実なHymn to Tourachしかなく、除去と同時にアドバンテージを得る悪意の大梟は特に苦手なカードと言えるでしょう。
○より強力なビートダウン
デッキとして苦手なアーキタイプは、Jundやマーフォーク、マーヴェリックの様な、特化したビートダウンです。
カウンターによって守りきれない程の除去と生物を抱えるJund、ロードの能力により島渡りを得て右肩上がりにサイズが上昇していくマーフォーク、聖遺の騎士やルーンの母等の良質な生物に固められたマーヴェリック。
これらのデッキに対しては、カウンターが腐りやすく、除去や生物の質で負けているため、双方の有効牌の枚数に差があり、不利となります。
サイドボード後に不要なカウンターを整理して、除去等を追加することで対等に戦うことができますが、やはり本質的なカードの強さに差があるので有利とまではいきません。
以上を踏まえて自分のBUG Delverを見てみます
==メインボード(60)==
クリーチャー(14)
4-秘密を掘り下げる者/Delver of Secrets
4-死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman
4-タルモゴイフ/Tarmogoyf
2-真の名の宿敵/True-Name Nemesis
インスタント(19)
4-渦まく知識/Brainstorm
2-呪文貫き/Spell Pierce
4-目くらまし/Daze
4-突然の衰微/Abrupt Decay
1-四肢切断/Dismember
4-Force of Will
ソーサリー(8)
4-思案/Ponder
4-Hymn to Tourach
エンチャント(0)
プレインズウォーカー(0)
アーティファクト(0)
土地(19)
4-Underground Sea
2-Bayou
1-Tropical Island
4-汚染された三角州/Polluted Delta
2-霧深い雨林/Misty Rainforest
2-新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
4-不毛の大地/Wasteland
==サイドボード(15)==
1-真の名の宿敵/True-Name Nemesis
2-ゴルガリの魔除け/Golgari Charm
1-見栄え損ない/Disfigure
1-クローサの掌握/Krosan Grip
3-思考囲い/Thoughtseize
1-大渦の脈動/Malestrom Pulse
1-森の知恵/Sylvan Library
2-ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil
2-墓掘りの檻/Grafdigger’s Cage
1-梅澤の十手/Umezawa’s Jitte
この構成の特徴は、
1.真の名の宿敵の採用
2.呪文貫き×2の追加
3.土地の1枚減
です。
1.真の名の宿敵の採用
これは、このカードが発表された直後から、このカードはBUG Delverが待っていた待望の一枚だと感じていたため採用しました。
そう感じた理由は、以前からBUG Delverに持っていた疑問を全て解決したからです。
墓地への依存性が高く墓地対策に非常に弱いこと。一般的に追加で採用されていた墓忍びは着地ターンが遅く、コントロールデッキが多用する精神を刻む者、ジェイスに弱いこと。BUG DelverにRUG Delverにおける敏捷なマングースのような除去耐性の高い生物がいないこと。
これらを解決した真の名の宿敵は、仮にメタゲーム(ゴルガリの魔除けや盲信的迫害の蔓延)により厳しい状況にあってもBUG Delverというデッキにマッチしていると考えて採用しました。
採用にあたり、最大の難点は色拘束でした。
Hymn to Tourachや突然の衰微との共存は難しいかとも考えましたが、実際にプレイしたところ、場に出ないこともありますが、そもそも2マナしか用意できない場合や、マナとしてよりも土地破壊呪文のように使う不毛の大地を含む場合が殆どで、それ以外では可能性としてBayouが2枚とも場に出ているという稀有な状況しか存在しないため、色拘束の問題はないという結論に至りました。
苦手なビートダウンにも除去やブロッカーを無視して攻撃できるので、最後の一押しに有効。対コントロールでも、基本的に全体除去しか対処方法がないため、単体で殴りきることも少なくありません。対コンボにおいても、青いカードであることは、Force of Willのコストに必要な青いカードの枚数が少ないBUG Delverでは重要です。
墓忍びのような爆発力はありませんが、汎用性の高い優良なクロックと言えます。
2.呪文貫き×2の追加
前述した様に、軽量除去を苦手とするため、目くらましにかからない様な剣を鍬にや、秘密を掘り下げる者をバウンスする精神を刻む者、ジェイスや、生物を除去したうえでPWがのこるヴェールのリリアナ等に対処する為に2枚の呪文貫きを採用しています。
主に遅めのコントロール対策として採用していて、1T目に展開ができていれば、2T目の(目くらましをケアした)剣を鍬にを1-1交換でカウンターできるため、相手がBUG Delverでは採用率の低い呪文貫きを意識せずに行動した場合にはとても効果的です。
また、軽量生物が多いとは言え、2〜3マナ域にも生物がいるため、目くらましをノーリスクで使用できるタイミングは限られてしまうことが多いです。ハンドのクロックがタルモゴイフだけである場合等に1T目の挙動として呪文貫き構えから入り、相手の行動を阻害しながら自分の展開を阻害することがないというのも強みです。
不毛の大地との相性も良く、対コントロールだけでなく対コンボでも活躍するため、無駄になり難いカードです。
3.土地の1枚減
これは最初は20枚でプレイしていたところ、フラッドしやすく、死儀礼によるマナサポートと8枚のドロースペルを前提とした場合、RUG Delverの18枚を基準に、+1枚で回るのではないかと感じて減らしました。
実際、青マナ(アクセスが14枚)が少し足りないと感じることはありますが、また、個々のプレイングや好みの差もあるので一概には言えませんが、土地の総枚数は19枚で問題無いと思います。(青マナ源を増やすため、Bayou→フェッチの変更も要検討か)
以上、BUG Delverの解説でした。サイドボードは個人差が大きいのでメインボードのみの解説としました。
良くも悪くも「丸い」デッキで、どんな相手にも完全な不利がなく、勝ちに繋がるチャンスのあるデッキなので、レガシー初心者やレガシーを広く楽しみたい方にオススメします。
興味を持ったら是非一度使ってみて下さい。レガシーの奥深さと、それらに広く対処するBUG Delverの強さと楽しさがわかると思います。
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